さわらび家飲み塾

~きょうの気分は?~

いきな行動

書店でバイトの原田です。 

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 「この本は、ありますか?」70過ぎのおばあちゃん、いえ、女性が小さなメモを差し出しました。「主人に頼まれたんです」、だそうです。見ると、綺麗な字で「いきな行動」と書いてあります。ちょっと思い当たりません。

「少しお待ち下さいね」ネットで調べてみたのですが、出てきません。仕方なく店長の元へ。困った時の店長頼み、ですね。女性が持っていたメモを店長に見せました。そして、ネットで調べても駄目だったと伝えました.

「うーん」店長が唸っています。店長といえども、ちょっと分からないかな? あっ、店長が文庫の棚の前に行きました。岩波文庫の前です。一冊の薄い本を取り出しました。

「いきの構造」、九鬼周造と書いてあります。が、「粋な行動」ではありません。 

「いき」の構造 他二篇 (岩波文庫)

「いき」の構造 他二篇 (岩波文庫)

 

 「ちょっと見てもらって」店長に言われて、女性のところへ。「あっ、これです。この本です」ご主人から岩波文庫だと言われていたんだそうです。それなら、そう言ってくれればいいのに。いえいえ、それでも私には見つけられなかったと思います。

さすが、店長。「いきの構造」お買い上げです。でも、その題名、なんか聞き覚えがあるような。

「いき」って「粋のいき」のことなんやろか? そう言えば、社会人になりたての頃やったなぁ。同じ部署の部長さんがロマンスグレーでちょっと素敵なおじさまでした。ある時、その部長の出張のお土産として頂いた紙袋の中に読みかけの本が紛れ込んでいて、たしかそれが「いきの・・」とかだったような。アカン、遥か彼方の記憶やわ。でもなんか気になるわ。

と、自問自答していたら、アルバイトの大井さんの、「もう~!」という声が聞こえて来ました。声がした女性誌売場へ行くと、すべての女性誌の上に裏返された雑誌が並べてあります。ひっくり返して見ると、すべて、ゼグシーという結婚雑誌でした。「あの女の人、これで三度目ですよ」と、大井さん。何か、結婚に恨みでもあるんでしょうか?

そんなきょうの気分は、さんまの塩焼き」に「一口餃子」と「白ワイン」 

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さんまは、目黒ではなく北海道産、旬のものは美味しいわ~

   
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