さわらび家飲み塾

~きょうの気分は?~

からだ売って払います

原田です。 

sawaravie.hatenablog.com

8月の月間MVPを頂き本当にありがとうございました。恐縮すると共に非常に喜んでおります。ほんまに、私みたいなものが授賞してええんやろか?

急に店長から呼ばれました。「ちょっと一緒に聞いてくれるか?」店長はバックルームを指さしました。えっ?なんやろ。店長から一緒に話聞いてくれなんて言われるの初めてや。いややわ、ドキドキする。

バックルームに入るとアルバイトのSさんが一人座って居ました。確か大学三年生で仕事の良くできる優秀な娘(こ)でした。

店長は眉間に皺(しわ)を寄せて入って来ました。この二日ほどアルバイトの女の子のバッグから現金が抜き取られたという話が続いていたのです。さらに店長が遅い夏休みをとったこの三日間でだいたい30万円、売上と現金が合わないというのです。

バックルームに用事があった店長が鍵を開けて入ったとき、Sさんがバッグからお金を抜いているところをたまたま見てしまったのだそうです。Sさんが鍵を内側から掛けていたから、これはおかしいと、店長が気付いたそうです。

「きのう、おとといのもSさんなんか?」Sさんは黙って頷きました。「店の売上金も足らんのやけど」「全部、私です」悪びれることもなく、答えています。「う~ん、なんでこんなことしたんや」

高校時代から付き合っている男に金をせびられたとのことです。これまで何度となく、男はたかってきたそうです。「別れたらええやないか、そんなしょうもない男」 「私もそう思うんですが、ずるずるここまできてしまいました」 「金、一体、どうする積もりや」 「今すぐ全額とはいきませんが、きちんと払います」 「四十万近い大金やで、どうやって金策する積もりや」

「体売って払います。これまでもそうしてきました」 ええーっ。信じられないような言葉が耳に入って来ました。店長と私は思わず顔を見合せました。

「そんなことしたらあかん、あかんよSさん」私、思わずさけんでしまいました。「それしか、お支払する方法がありません」と、Sさん。

「警察と学校には内密にお願いします」 「払って貰えるのなら」警察にも学校にも言わないと、店長は言います。「しかしなあ」店長、困り果てています。

「必ず、お支払いしますから」と、Sさんは立ち上がりました。「失礼します」と、バックルームからでていきました。バックルームには、呆気に取られた店長と私が取り残されていました。

お金を取ったことはもちろんやけど、その後もなぁ~。なんか気持ちが落ち込むわ。折角8月のMVPもろたのに。せやけど、メキシコ出張の吉岡さんが言うてはったように「女性がわからない」とは同性でも同じです。

そんなきょうの気分は「ジャンバラヤ」に「アボガドとまぐろの山葵醤油かけ」と「白ワイン」で。

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エスニック系のジャンバラヤに、白ワインってなかなかええ感じですね。

   
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