菊の酒
標野 茜です。
おととい、群れをなして颯爽と飛び交うあかねを見ました。
9月7日は二十四節季の白露です。白露の15日前が処暑、15日あとが秋分です。白露のなかの七十二候には、
「草露白(そうろしろし)」
「せきれい鳴く」
「玄鳥去(げんちょうさる)」 があります。
草の葉に零れる白露も秋を感じさせてくれるという「草露白」。
水辺に住み長い尾を揺らしながら素早く餌を啄むつがいのせきれいの鳴き声がひときわ高く響く「せきれい鳴く」。
春にやって来た燕が子育てを終えて、南方へと飛び去っていく「玄鳥去」。
そう言えば、最近めっきり燕を見掛けなくなりました。
ところで、9月9日は菊の花に長寿を願う節句、重陽の節句です。陰陽思想によると、奇数は陽の数、9という数は最大の陽数であり、それが二つ重なる日となるわけです。
この日は、菊のはなびらを浮かべた酒を酌み交わす風習もあるそうです。
遅れていた夕顔が先週から咲き始めました。真っ白な花が暗闇に美しく開きます。
きょうの気分は、食前酒に「梅酒」、そして「栗ご飯」に「さんまの蒲焼き」です。
これからの季節、栗にキノコ類と味覚の秋で楽しめそうです。