ホテルに孔雀?! ~メキシコ物語③~
吉岡慎一郎です。
「休日はゆっくり休んで、楽しまないと」阿川部長の言葉です。部長の提案で、週末の休日を利用してタスコへ行くことになりました。
タスコはメキシコ・シティから170kmのところにある保養地だそうです。もともと銀の産地として繁栄したのですが、銀の鉱脈が尽きた今では観光地として人気を集めているそうです。
ホテルからタクシーに乗って三人旅です。阿川部長、企画部の田村課長、それと平の私。三人旅は一人乞食(こじき)と言うらしいけど大丈夫かな?
船田先輩は昨夜到着した営業部長の二木さんと打ち合わせとかでメキシコ・シティのホテルで缶詰めです。俺だけ仕事かと、盛んにボヤいたていたけど、ちょっと気の毒な気がします。
それにしても空港の女性の恋人とは連絡が取れたのでしょうか、気掛かりです。
「昼飯にしようか」阿川部長の声に田村課長と私は顔を見合せました。タクシーのまわりは見渡す限りサボテンです。
阿川部長がタクシーの運転手に何か話し掛けました。運転手は頷いています数分後、タクシーは古く大きな二階建ての建物の前で止まりました。ホテルのようです。
ほとんどが長期滞在の客で、一元さんはまず部屋が取れない老舗ホテルなのだそうです。中に入ると その広い庭にまず驚かされました。
テーブルに案内され席につくと、ボーイが二人がかりで優に一辺1.5mはある分厚い木版を掲げて持って来ました。本日のメニューが手書きで記されています。三人がオーダーを伝え終えた時です。
えーっ!孔雀です。放し飼いの孔雀が三羽、我々のテーブルのすぐ横にいます。あーっ!一羽が羽を広げました。青く輝く体と羽の斑点がこの世のものとは思えぬほどの美しさです。
こんな素晴らしい所で食事ができるなんて・・・
きょうの気分は、モヒート。孔雀の青とモヒートの緑がマッチして心地良い気分です。
Hasta mañana.(アスタ マニャーナ)・・また明日